研究者レポート

古川 敦(オックスフォード大学)

The Division of Structural Biology (STRUBI), University of Oxford

 私はAcademic VisitorとしてSTRUBIで研究しています。 STURBIではJuha T Huiskonen博士の指導のもと、電子顕微鏡を用いたHIV-2糖蛋白質(Env)等の構造解析に従事しているほか、David Stuart博士のもと結晶化にも取り組んでいます。電子顕微鏡は、2017年のノーベル化学賞が「クライオ電子顕微鏡の開発」に授与されたように非常にホットなトピックで、進歩がめざましい分野です。日本にいるときにはなかなか自分では操作できなかった電子顕微鏡を使用できるため、非常に充実した研究生活を送ることができています。一方、結晶化についても、構造解析を専門にするDivisionならではの装置が多く揃っており、実験がスムーズに遂行できます。


結晶化用ロボットの前にて クライオ電子顕微鏡の前にて
結晶化用ロボットの前にて クライオ電子顕微鏡の前にて

 また、こちらの滞在中に論文を執筆していた際にこちらの研究者から論文執筆やPoint-to-Point responseの書き方に関し有益なコメントをもらう機会がありました。さらに、こちらではプロジェクトの進行や論文執筆に関し、ディスカッションを重視している印象を受けました。これらの経験を今後生かしていきたいと思っています。

 最後に、家族で過ごしたイギリス、そしてオックスフォードでの1年間は家族全員にとってかけがいのない思い出になりつつあります。この場を借りて、主担当研究者である前仲勝実先生および他のラボのみなさま、そして担当している学生の方にはこのような機会を与えて頂き、感謝したいと思います。


ある日の休日-たこ焼きパーティー ある日の休日-ラドクリフカメラの前にて
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